大前神社(栃木市藤岡町大前)

神社

大前神社
(おおまえじんじゃ)
栃木市

大前神社は栃木市の南部(旧藤岡町)に鎮座する磯城宮(しきのみや)と号されたタタラゆかりの延喜式内社です。
栃木県内には同じく大己貴命(おおなむちのみこと)を祀った式内社である真岡市の大前神社(おおさきじんじゃ)がありますが、こちらは地区の名前と同様に大前神社(おおまえじんじゃ)と読むようです。

タタラとは
 鋳物師が用いる足で踏んで空気を送る大形のふいごとそれを装置をした砂鉄精錬炉。
(参照:デジタル大辞泉

ご由緒

当神社は創立時代は未詳であるが人皇60代醍醐天皇勅撰を蒙り延喜5年8月式内社に列せられ延喜式内の稱号をたまわり下野国十一座の一社として神名帳に登載されている。
社伝によれば天慶2年(993年)平将門の乱の際村中ことごとく兵火に焼かれ当社も焼失したが間もなく再建された。
而し室町時代再度の火災により社運が衰い祭祀を廃する事数百年であったと言ふ。
天正19年(1591年)徳川家康入府の際再建される。
明治3年栃木県管轄となり近郷の総鎮守とされて明治5年郷社に列格した。
(参照:境内案内板)

ご祭神

主祭神

於褒婀娜武知命(おほなむちのみこと)
大己貴命(おおなむちのみこと)=大国主命(おおくにぬしのみこと)のこと。
少名毘古那命(すくなびこなのみこと)と協力して葦原中国(あしはらのなかつくに)の国造りをし、大物主命(おおものぬしのみこと)を祀って国作りを完成させたとされる。
因幡の白兎や国作りなどの神話に登場することでも知られる出雲大社の御祭神。

配神

神日本磐余彦彦火火出命(かむやまといわれひこひこほほでみのみこと)
瓊々杵尊(ににぎのみこと)と木花開耶姫(このはなさくやひめ)の子。
神話「海幸・山幸」の山幸彦として知られる。神武天皇(初代天皇)の祖父。

ご神徳(ご利益)

家内安全 病気平癒

景色

鳥居

境内に建つ二基の鳥居です。
途中に段ある石段の両脇には、かつて木製の鳥居が建っていたことを想像させる丸い基礎がありました。

一の鳥居は同地区の藤岡神社と同様に少し離れた場所(栃木市立藤岡第一中学校の北)に建っているようです。

手水舎

手水舎は手前の鳥居や社号標に比べると簡素な造りでした。

拝殿

落ち着いたたたずまいの拝殿には「延喜式内 大前神社」と書かれた神額がかけられています。

神楽殿

境内社

境内のいたるところに石祠が建てられています。
奥に見える建物は神輿庫です。

弁天堂

境内奥の公園に面した場所には弁財天が祀られた弁天堂がありました。

たくさんの石碑

境内入り口の鳥居左側にはお地蔵様やたくさんの石碑が並んでいます。

さいごに

子供たちの声が響く幼稚園の目の前に広がる鎮守の杜には古い狛犬や石祠などが並び、ここが歴史ある延喜式内社であるということを感じることができる神社でした。

アクセス

住所
栃木県栃木市藤岡町大前383
駐車場
あり
最寄り駅
東武日光線:藤岡駅から約3.0㎞

 

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