綱神社
(つなじんじゃ)
益子町
綱神社は益子町の西部に鎮座する宇都宮家三代朝綱により創建された神社です。
国指定重要文化財でもある室町時代建立の厳かな茅葺屋根の社殿が並ぶ境内の景色は圧巻です。
ご由緒
宇都宮家3代朝綱により建久5年(1194年)に創建される。(参照:境内案内板)
ご祭神
主祭神
味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)
大己貴命(おおなむちのみこと)と田心姫命(たごりひめのみこと)の子。
農業の神、雷神、不動産業の神として信仰される高鴨神社(奈良県御所市)などの祭神。
景色
一の鳥居の扁額と参道
綱神社の扁額が掲げられた両部鳥居をくぐると砂利敷きの参道が続きます。
遥か先に二の鳥居を確認することができます。
二の鳥居と石段
参道の突き当りには二の鳥居が立てられています。
そこから苔生した石段を登り境内に向かいます。
並び建つ社殿と御神木
石段を登りきると鎮守の杜に囲まれた静かな空間に古い茅葺屋根の社殿が並び建つ景色がひろがります。
神社を創建した宇都宮第三代朝綱の手植えと伝えられる御神木の椎は、推定樹齢800年、高さ15m、周囲7mの見事な姿で本殿横にそびえ立っています。
本殿
室町時代の大永年間(1521~1528年)に建立された茅葺きの現在の本殿は昭和25年に国指定重要文化財に指定されました。
境内社
綱神社本殿と大倉神社本殿に挟まれた小さな新しいお社には、八坂神社・日枝神社・千勝神社・菅原神社の4社が合祀されています。
摂社 大倉神社
綱神社の摂社である大倉神社は大国主命を祀り大同2年(807年)に創建されました。
当初は大倉林(現大羽小学校)に鎮座していましたが、境内地に小学校を建てることになり綱神社境内に遷座しました。
室町時代の大永7年(1527年)に建立されたとされる茅葺きの現社殿は、綱神社本殿同様昭和25年に国指定重要文化財に指定されました。
地蔵院
神社右手の参道を進むと宇都宮氏の菩提寺である地蔵院の楼門が建っています。
入り口には日本遺産の標柱も建てられています。
室町時代の永正年間(1504~1521年)建立とされている本堂は昭和25年に国指定重要文化財に指定されました。
本堂と少し離れて建つ観音堂もまた室町初期に建立されました。
地蔵院には表参道からだけでなく綱神社参道の途中から標識に従い参拝することもできます。
宇都宮家の墓所
神社東側には中世下野国の有力な武士団である宇都宮氏の墓所があります。
およそ800坪の敷地には初代宗円から33代正綱までの墓である五輪塔と石碑が並んでおり、昭和42年に栃木県指定史跡に指定されました。
さいごに
鎮守の杜に囲まれた静かな空間に古い茅葺屋根の社殿が並び建つ境内は、まるで室町時代にタイムスリップしたかのような気持になる古き良き景色でした。
朱塗りの両部鳥居、苔生した石段、茅葺の社殿、長寿の御神木など、そのすべてが見応えある神社でした。
アクセス
住所
栃木県芳賀郡益子町上大羽2350
駐車場
あり
隣接する尾羽の里交遊館駐車場も利用可
最寄り駅
真岡鐡道益子駅から約6.1㎞